青果流通の女性交流会 ハッピーカルテットをつくろう
まだまだ男性の従事者が多い青果流通業界において、この春、会社の枠組みを超えた女性交流会が開催されました。金港青果からは3人が出席。卸、仲卸に加え、生産者や小売店など全国から集まった女性従業員たちと交流を深めました。
青果流通の女性交流会「ハッピーカルテットをつくろう」は、“青果流通業界の会議などは男性の出席者ばかりで、近年増えつつある女性がほとんどいない”というような状態が続いている今、同じ業界で働く女性同士が交流を深めるため、農経新聞社が主催、日本野菜ソムリエ協会の協力により開催されました。業務に役立つ知識・ノウハウを得るため、また仕事と自分時間の両立など、「社会」「顧客(実需者・産地)」「消費者」、そして「私」の4者(カルテット)が利益を得る(ハッピーになる)方法を探りました。開催日の3月6日、全国各地から約30人が出席しました。

1つ目の講演では、東京デリカフーズの研究開発室による、野菜の機能性に着目した研究結果を発表。老化や健康によくないとされる活性酸素を野菜が抑えることや、野菜の栄養素が旬と旬でない時期で異なることを報告しました。
参加者からは、「東京デリカフーズさんが研究開発室を持って、こういったことを調べて発表していることを初めて知りました」と、普段の取引だけでは知らなかった各社の業務を知ったことによる驚きの声が挙がりました。


2つ目の講演は、横浜丸中青果の営業担当者から価格・数量先行から脱却した販売を目指す取り組みが、「朝掘りたけのこ」や少数販売のトマトといった事例とともに紹介されました。
特に、魅力ある商品の発掘や販売には女性的観点が生かされるのではとの指摘がありました。


パネルディスカッションでは、東京シティ青果、千葉の長塚青果、福岡中央青果で働く女性従業員が参加し、それぞれの仕事内容や体験談などを紹介。
参加者からは、「地域や市場によって事情がまったく異なるのが興味深かった」「改めて、自分の職場環境を見直すいい機会になった」といった感想が聞かれました。
         
紹介された女性ならではの視点と活用法
・女性ならではの「かわいい」といった感覚が、野菜展示会などで、野菜をカラフルに展示するのにつながる
・食に興味が強く、普段から料理をしている場合、食の提案ができる
・食と美容を結び付けた提案ができる
・買い物をよくするので、消費者目線を持っている
東京シティー青果 吉野さん
  産地では女性が非常に重要な働き手ですが、実際に会合に出席するのは男性が中心。そこで、ある産地の婦人部会を中心に、新しいことをやろうとの動きがでてきました。
  当時、ちょうどロマネスクなど珍しい野菜が出始めていたため、チャレンジをしてみることに。この時、婦人部会の方々に、家の名義の口座ではなく、女性個人の口座を作ってもらいました。すると、自分たちの働きが直接、目に見える対価として戻ってくることから、非常にやる気になってくださって、品質が非常によくなりました。
  しかも、女性ならではの視点で、商品の見た目にも厳しい。互いに、「ここをこうしたほうが見栄えがいいのでは」とアイデアを出し合い、「こうするとよい物ができた」などアドバイスをし合って、今ではそのた産地の主要な出荷物となっています。その、品質に対する目線や、協力体制などは女性ならではだと思います。
果実第2部第3グループ 鈴木有香
  女性の先輩世代というのがほとんどいないので、いろいろな話が聞けて興味深かったです。女性従事者も思いのほか多くいますし、これを機会に何かの交流が生まれると面白いのではないでしょうか。
野菜第2部第3グループ 嶋田有希子
  女性だから、男性だからと意識したことはあまりなかったのですが、発表者の方々の話を聞いていると共感できる点がいろいろありました。それが、男女の感性の違いなのか、と改めて気づくこともできました。普段通りに仕事をしていても、女性の感性を使っているのだとしたら、これまで以上にしっかりと自分なりの仕事をしていきたいです。